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【デッキガイド翻訳】Corbett’s Wild Even Shaman Guide: Rank 1 Legend

corbettさんがredditに投稿されていたレジェンド1位に到達した偶数シャーマンのデッキガイドの翻訳です。(未許可)

元記事

www.reddit.com

wildinfo4jpn.hatenablog.com

Renojacksonさんのガイドも合わせてどうぞ。

wildinfo4jpn.hatenablog.com

 

デッキリスト

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デッキコード

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ここから翻訳

証拠

デッキリスト

戦績(Track-o-botで記録した簡易的なリストです。詳細は下の「戦績」にて。)

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概要

偶数シャーマンは(スタンダードもワイルドも)アグレッシブなデッキに対して非常に効果的です。これは偶数シャーマン固有のシナジーによるもので、序盤の盤面を抑えつつ、ハースストーンの基本である「攻撃側の利点」を活用することができる。

「攻撃側の利点」というのは、ミニオンの戦闘が発生するのをコントロールできるということ。それを持つプレイヤーは、有利トレードを行う機会が先に与えられる。この様な有利トレードを積み重ね、攻撃側のプレイヤーは更に盤面を構築し、対戦相手とのテンポの差が拡大し、有利な戦闘を継続することができるんだ。この性質は「マジック・ザ・ギャザリング」のように、防御側が戦闘を指示するゲームとは全くもって異なるものだ。ハースストーンが「雪だるま式」「テンポ志向」のゲームと言われる由縁は、設計段階から暗示されていることでしょう。

オーバーロードを持つカード【トーテム・ゴーレム】翡翠の爪】)、バフしてトレードを有利にするカード【ダイアウルフ・リーダー】【炎の舌のトーテム】)、敵を倒しながら展開ができるカード【ヨドミノヒバナウナギ】【メイルシュトロームのポータル】)は偶数シャーマンでも使えるため、1マナになったヒーローパワーにより、それらはより強力になる。後にコストを支払う必要はあるが、総コスト相応のオーバーロードカード(例えば、トーテム・ゴーレムは3/3/4として扱える)は使用者が大きなイニシアチブを得る機会を与える。

偶数シャーマンは、0/2のトーテムでさえ強力なトレード道具に変えながら、マナカーブを綺麗になぞることができ、その結果非常に高速で【地底よりのもの】【海の巨人】のコストが減少する。ゲーム中盤に移行する際も、【炎まとう無貌のもの】翡翠パッケージといった大きな脅威が存在する。このアーキタイプは信じられないほど柔軟性が高く、横にも縦にも並べられ、それらを再展開する力もある。こういった性質、シナジー、そして強力な単体で機能するカードは、このデッキをモンスターとしている。

様々なプレイヤーのものから、デッキのコアカードはこれらだ。

  • バリバリ 2枚
  • 退化 1枚
  • ダイアウルフ・リーダー 2枚
  • 炎の舌のトーテム 2枚
  • 翡翠の爪 2枚
  • メイルシュトロームのポータル 2枚
  • ヨドミノヒバナウナギ 2枚
  • トーテム・ゴーレム 2枚
  • 炎まとう無貌のもの 2枚
  • 翡翠の稲妻 2枚
  • アヤ・ブラックポー
  • ゲン・グレイメイン
  • 地底よりのもの 2枚
  • 海の巨人 2枚

計25枚。

カードの選択

他のプレイヤーが採用している、もしくは採用を検討しているカードには以下の物がある。

  • バチッ!
  • 退化(2枚目)
  • 呪われた蜘蛛
  • ナイフ・ジャグラー
  • 原始フィンのトーテム
  • 呪術
  • 手動操縦のシュレッダー
  • スペルブレイカ

あとは【ジンユーの水話師】【ドラナイのトーテム彫師】【トーテム齧り】など、あらゆる種類のカードがある。

上記のうち、僕は【原始フィンのトーテム】だけは試してみた。原始フィンを入れたリストは、レジェンド19位まで上がることができた。しかし、僕はすぐにそれを抜いた。原始フィンは、アグレッシプなマッチ(特にパラディン)を制するのに欠かせないほどの力を持っていたけど、遅いマッチでの速度が足りないこと、盤面を無駄に埋めてしまうことなど、様々な問題が見えてきたんだ。(【拡がりゆく虫害】は対して問題ではない。)異なるメタだった場合は、それが価値のあるものだったと確かめられるかもしれないけど、少なくとも今は必要ではないだろう。

沈黙について

【退化】【呪術】【スペルブレイカー】の沈黙効果についても触れたいと思う。多くのプレイヤーは(これの不採用について)疑問に思っているだろう。

沈黙効果は、ほとんどの場合悪くないものだ。それは、イカれた錬金術師】がOTKプリーストに心理的な利点を与えると同じ様に、ボードを取るデッキに心理的な利点をもたらす。しか、それらは他のカードよりも平均的(期待値的)なバリューが高いわけではない。

【スペルブレイカー】はキューブロックに対するメタとして、コボルド環境のことから全体的に広く使用されているカードだ。マーロックパラディンやズーロックがスペルブレイカーを2枚採用しているのは当たり前だった。それと同時に、スペルブレイカーはマリガンでキープされる頻度、マッチアップの維持率を考えても、使用時の勝率はリストの中で一番下に常に登場していた。

それはおそらく、沈黙に依存するマッチでは勝率を5%ほど向上させたが、その他多くのマッチに適したカードではないため、全体の勝率は1~2%低下している。ミニオン1体を沈黙する効果は、どれもこれもコミュニティ内で過大評価されていると思う。

つまり、退化は上記のような、特定のマッチのみで働くカードではないということだが、その特定のマッチでも大活躍するということも確かだ。退化を2枚入れることは、ドルイドウォーロックがどれくらい居るかによって変更する。今のところは1枚で良いだろう。*1


躯の駆り手とそのためのカードたち

残りの枠を埋めるために、僕は【躯の駆り手】とその効果のためのカード(【回転式ザップ・オ・マティック】2枚 【アージェントの司令官】1枚)を入れることにした。その駆り手セットは非常に自然にデッキにフィットしたように感じた。

上に書いた通り、既にアグロデッキ対策は充分な物が揃っていた。しかし、遅いマッチアップでは充分に圧力をかけ続けることが難しかった。そこで、疾風を取り入れたところ、特にダイアウルフ・リーダーと炎の舌のトーテムと相性がよく、遅い相手に圧力をかけるという思惑は達成できました。そのおかげで、これらに対して沈黙が必要になる前に倒すことができるようになったんだ。

【風の王アラキア】ではなく、【アージェントの司令官】を採用した理由として、今のメタゲームでは8マナはコストがかかりすぎるし遅すぎる。最初に使ってみてよくわかったんだ。


配置学とプレイパターン

相手を問わず、偶数シャーマンで勝利への道筋を作るためには、配置だけではなくオーバーロードやコスト減少効果を管理することが大切です。

配置に関しては、昔のズーロックの配置に関するこのガイド*2を見るといいだろう。多くの場合にこれが適用できるだろう。疾風ミニオンをバフしたいという願いが、本来強力な配置と衝突することがあることも頭に入れておくべきだろう。

このデッキには様々な道筋が用意されている。(特にコインがある時に)淡々とマナカーブ通りに動くだけではない。オーバーロードを適切に管理することは、残りの手札・相手の手札、先行・後攻によって大きく左右される。毎試合毎試合全く異なるものになるため、臨機応変に対応する必要がある。

トーテムを立てることによって、どのように地底よりのものと海の巨人がコスト減少していくのかを理解することは非常に大切だ。それをすることによって、毎ターン2マナ分のアドを生み出しているからね。

例えば、5ターン目に3コストの地底よりのもの、4コストの海の巨人が居る場合、トーテム召喚→地底よりのもの→海の巨人と召喚することができる。ちなみにこの場合は炎の舌のトーテムとトーテム・ゴーレムを立てても実質的に0コストとなる。

トレード、0コスになった地底よりのもの、盤面の空き領域、そしてその他様々な要因は、試合をより複雑にしていく。その中から正解を見つけるには、物凄く注意を払い、何ターンも前から計画を組む必要がある。上記は本当にごく一部の場合の例だけど、このデッキを使うのに考えるべきことがわかったと思う。よりプレイパターンとマナの変動を理解できれば、自ずとそれも理解できるようになるはず。


戦績

デッキバージョン総合

  • 総合:97-39 71%
  • コンボドルイド*3:8-8 50%
  • ビッグプリースト:10-4 71%
  • 偶数シャーマン:8-3 73%
  • キューブロック:6-5 55%
  • 巨人ロック*4:6-4 60%
  • 奇数パラディン:7-3 70%
  • アグロパラディン:7-2 78%
  • アルネスメイジ*5:7-0 100%

他のマッチアップは5戦も無かったので省略する。

最終バージョン

  • 総合:33-5 87%

マッチアップ

ハースストーンには(ほとんど)絶対的な相性というものはない。勝利への道筋には、その時々に合わせて臨機応変に対応することが必要不可欠だ。そのため、文章によるアドバイスは不完全であるということを念頭に置いて読んで欲しい。

ではこれから、マリガンでキープ、探すカード、それらのマッチアップ上の役割(ほとんどのプレイヤーは理解していると思うが)、そして重要だが時に見落とされる細部について解説しよう。

コンボドルイド:微不利

このマッチは、圧力をかけること、【拡がりゆく虫害】・【毒の種】に対応することが大切だ。序盤から圧力をかけるために【トーテム・ゴーレム】【回転式ザップ・オ・マティック】【炎の舌のトーテム】の優先順位が高い。【炎まとう無貌のもの】は最優先でキープしよう。【地底よりのもの】も大抵はキープしますが、横にトーテムを並べる必要があるため、理想的という訳ではない。前述の物がキープ出来ている場合は、【躯の駆り手】【退化】【海の巨人】もキープ対象にしてよいだろう。

展開したく無い時でも、どうしても何かをプレイすることを余儀なくされる。それに対する解答が出された場合、全力でフォローしよう。

2枚目の【退化】を入れれば、少なくとも相性が互角にはなるだろう。

メモ:マリゴスドルイドもトグワグルドルイドも、Track-o-botで記録した時に同じように出てしまうことが多かったので区別しないことにした。

ビッグプリースト:微有利

このマッチは、駆り手セットが本当によく働いてくれるマッチだ。2ターン目の【回転式ザップ・オ・マティック】、中盤に置かれた【躯の駆り手】が多くの勝利をもたらしてくれた。【炎の舌のトーテム】と疾風持ちのミニオン、そしてファッティを並べることで、大抵は8ターンになる前にゲームを終了させられる。

マリガンに関しては、ドルイドと同様にしている。それと比べて、【退化】の必要性が薄く、【回転式ザップ・オ・マティック】が【地底よりのもの】よりも優先されるようになる。

偶数シャーマン:偶数(互角)*6

【トーテム・ゴーレム】【ヨドミノヒバナウナギ】【翡翠の爪】【メイルシュトロームのポータル】【海の巨人】が最優先でキープしたい。このマッチは、何よりも盤面を制圧することを優先する。

基本的には、ポータルを使うタイミングは身長に見計らうべきだ。呪文ダメージを付与されたポータルは、ボードをほぼ完璧に奪うことができる。しかし、それは相手も同じこと。なるべくミニオンの体力を3以上に保つようにするべきだろう。

相手も、自分も、ほとんど体力を回復することができない、ということを理解する。一切甘えずに、ゲームが終わる時まで絶えず有利トレードをし続ければ、おのずと勝利できるだろう。【退化】は、相手の【炎まとう無貌のもの】に合わせるか、ポータルと合わせて使うようにするといいだろう。

キューブ/巨人ロック:微不利

優先度高

炎の舌のトーテム、ヨドミノヒバナウナギ、回転式ザップ・オ・マティック、トーテム・ゴーレム、炎まとう無貌のもの、退化

【ダイアウルフ・リーダー】、【躯の駆り手】、【海の巨人】、そして【地底よりのもの】もハンドによってキープする。

ここでもまた、取るべきゲームプランはドルイドとプリーストのものに似ている。疾風持ちやファッティを投げプレッシャーをかける。ウォーロックは早い段階での無貌のもの、躯の駆り手、そして海の巨人にはまず解答が無い。

コインを使ってもいいので、どんな形でも良いから早めにザップを空のボードに置こう。そしてそれは2ターン目の【終末預言者】を拒否することに繋がる。圧力をかけるときは、まずミニオンから出る打点を優先して増やし、【翡翠の稲妻】と【バリバリ】はなるべく使わないようにしたい。

条件反射でヒロパを押さないように。言うまでも無いだろうが、1/1のトーテムによって盤面が壊滅する可能性があるときは、それを本当にする価値があるのかを見極める。時にはヒロパを押さないことも答えになるだろう。

アグロ/奇数パラディン:有利

【メイルシュトロームのポータル】(欲しい!)【ヨドミノヒバナウナギ】【翡翠の爪】【トーテム・ゴーレム】【炎の舌のトーテム】【地底よりのもの】【海の巨人】をキープしたい。先行の時は【ダイアウルフ・リーダー】も強力な選択肢となるだろう。

とてもアグレッシブなマッチだ。ポータルをなるべく我慢して、使い所を見極めて使おう。そして、常にタリムの可能性を考えて、相手よりもミニオンの数を増やすことに努めよう。

対アグロデッキでは、綺麗にトレードができる場合、【ネルビアンの卵】を壊してしまうことが正解なときもある。

このマッチは比較的容易に勝てるだろう。【海の巨人】のコストを下げるために【呪われた蜘蛛】を破壊するのは誰でもできる。そして【動員】や【兵站将校】に合わせて【退化】を使用するだけで、簡単にボードを取ることができるはずだ。この相手は一度盤面を取られてしまうとリカバリーが難しいしね。

アルネスメイジ:有利

パラディンの戦略と非常に似ている。がしかし、【ダイアウルフ・リーダー】と【海の巨人】はあまり価値がない。コイン→【トーテム・ゴーレム】をすることで、攻撃力3が完璧に序盤のゲームを制してくれる。やれる場合はやってしまおう。大抵はそれは正しい判断となる。

出来る限り顔を詰める。そして、相手がコインを温存している場合は【フレイム・ウェイカー】への対処を考える。【炎の舌のトーテム】や【翡翠の稲妻】、または他の何かで倒そう。

大抵、このデッキには様々な選択肢がある。(例えば、魔法学者から引いた秘策とは別の秘策をプレイするなど)基本的には【爆発のルーン】が準備されていると想定しよう。


終わりに

このガイドは、僕が去年投稿したエレメンタルローグのガイド*7の次に書いた2番目のガイドだ。そのテンポローグと共通している点がこのデッキには多くある。

有利なマッチが多い、使用できるマナをごまかす、序盤に存在する強力なテンポを取る道具、アグロデッキに対抗する力はテンポローグが持つ特質と一致している。このデッキは、配置と合わせて、テンポローグとズーロックが混ざったような感じがする。それが魅力的に感じるなら、これを使おう!

もし君がこのリストに魅力を感じたんだったら、楽しんでくれると良いな。スタンダードもワイルドもプレイしているから、良かったら僕のTwitterをチェックして最新のリストを確認してくれ。それか、compHSのDiscordを見てみよう。そこには素晴らしい議論がたくさんある。

 

コメントで君たちの考えを聴くのが大好きだ。読んでくれてありがとう!

 

以上です。コメントピックアップは明日追記します。。。

*1:corbettさんはNAサーバーのプレイヤーです。

*2:訳してないです。

*3:翻訳より、マリゴスもトグワグルも基本的な動きは同じなため区別しないことにしたそうです。

*4:恐らくナーガロック

*5:恐らくアグロメイジ系

*6:偶数=Even=互角

*7:訳してないです